会社設立後の他にも、建設業許可などの許認可申請において登記簿が必要書類となることがあります。
会社・法人登記簿謄本は、商号、本店所在地、事業目的、資本金、取締役役員の任期等、また建物登記簿謄本は、事務所が自社または自己所有の場合などで確認書類となります。
登記簿謄本と登記事項証明書
登記簿謄本ですが、現在は「登記事項証明書」といいます。
現在でも登記簿謄本と呼んでいるケースがありますが、記載されている内容は同じです。
違いは、登記簿謄本は登記所がコンピューター化する前、登記事項証明書はコンピューター化された以降の書面となります。
登記所によりコンピューター化された時期は異なるようです。
登記簿の種類
- 履歴事項証明書
登記事項証明書のうち、登記所がコンピューター化された以降の当該会社の履歴が原則としてすべて記載された証明書です。
- 現在事項証明書
登記事項証明書のうち、会社の現在効力が生じている事項のみ記載された証明書です。
- 閉鎖事項証明書
登記事項証明書のうち、会社の登記事項で閉鎖された情報が記載された証明書のことです。
- 閉鎖登記簿謄本
登記簿謄本で、コンピューター化される前の当該会社の閉鎖された事項が記載された事項です。
登記事項証明書、登記簿謄本の取得について
登記簿は、法務局本局、支局出張所で誰でも閲覧、取得できます。
しかし、登記事項証明書と登記簿謄本では取得できる所が異なります。
登記事項証明書は、コンピューター化された事によりオンラインでどこの法務局でも取得ができます。
例えば、本店が神奈川県横浜市や川崎市にある会社は横浜地方法務局の本局で登記を行いますが、取得は本局の他に、県内の湘南支局や神奈川県内の出張所、東京都など他の都道府県でも取得が可能となります。
登記簿謄本は、コンピューター化される以前に登記されたので、登記された法務局のみで交付されます。横浜地方法務局の本局で登記された場合は本局のみで、湘南支局や他の都道府県での取得はできません。
閉鎖登記簿謄本を取得する場合に気をつける事
閉鎖登記簿謄本は、コンピューター化される前なので紙で保管されています。
用紙も、商号・資本欄、目的欄、役員欄、予備欄で構成されています。
登記当初は1丁となりますが、役員の2年ごとの重任など変更があると2丁、3丁…となっていきます。
法務局で閉鎖登記簿謄本を請求すると、商号・資本欄は1丁、役員欄は3丁のような最新の丁数の用紙が交付されます。
それにより、最新の丁数になる前に変更されている内容は載っていません。
例えば、役員任期が2年で重任登記されている会社で、最新の丁数になる前に辞任されていますと名前が載ってきません。
閉鎖登記簿謄抄本の交付申請書に、閉鎖役員欄など必要な項目と「○年○月○日閉鎖」を記載して申請すると、必要とする以前の登記簿を交付してもらえます。
登記事項証明書や閉鎖事項証明書では1通で出力されるような内容でも、登記簿謄本では複数にまたがる場合があり、申請数が増えることにより手数料も高くなる可能性があります。