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この度「中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業補助金」のサポートをする機会がありました。

その申請書類の中で、「中小企業に関する指針」あるいは「中小企業の会計に関する基本要領」のチェックリストを任意レベルで提出することになっていましたので、税理士の方に依頼し、「中小企業に関する指針」のチェックリストを頂きました。

先日無事この補助金の申請が済みましたので、今回「中小企業に関する指針」につい調べてみました。

 

 

 

 

 

 

 

1.「中小企業の会計に関する指針」は通称「中小指針」と呼ばれています。

そもそもこの指針は、
中小企業庁「中小企業の会計に関する研究会報告書」
日本税理士会連合会「中小会社会計基準」
日本公認会計士協会「中小会計の会計のあり方に関する研究報告」
の3つの報告書を統合したものです。

「中小指針」は、中小企業の望ましい会計処理や注記等を示したものです。
チェックリストをみると、預貯金、有価証券、棚卸資産、固定資産の他、貸倒引当金、デリバティブ、経過勘定、繰延資産など、会計学の分野で学習した項目がズラリ出てきます。

実務上気付いた点ですが、「注記」を作成しない会社・税理士が多いことが分かりましたので、できれば注記まで作成するのをおススメします。簡単なものでは1ページ程度で済みますので、さほどハードルは高くないと言えます。

2.「会計」とは「説明する」という意味です。

会計は、英語で”accounting”と書き、”account”には「説明する」という意味も含まれています。
すなわち、会計はいかに会社の実態を正確に反映するか、という道具と言えます。

その発想を中小企業にも反映しようというのが、「中小指針」と言えます。

その弊害として、会計処理の複雑さが生じ、人的労力も限りのある中小企業では、実態にそぐわないといった状況も起きやすくなります。

その解決策が「中小会計要領」です。

3.「中小指針」の簡略版の登場

「中小会計要領」は「中小指針」の簡便なものという位置づけです。

しかも、このルールの普及のため、「中小会計要領」を採用した企業には「信用保証料の割引制度」があります。

補助金、融資等審査を行う側にとっては、こういった「中小指針」「中小会計要領」に沿って作成された財務諸表は、信用に値するものと言えます。

経営者・起業家の方々とお会いしていると、「経理・簿記は苦手」と言われる方が多いのですが、基礎的な部分だけでも押さえておかないと、補助金・融資の際損するのでは、と思えた次第です。

確かに会計で初めにでてくる「発生主義」もつかみどころのない考えかもしれませんが、よくよく考えてみれば実態に即しているものです。

会社設立した際でも構いませんので、起業家・経営者の方は簿記の概論でも学習されるのをおススメします。

 

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